安西さんは「お局様」?!
『赤ちゃんと僕』は作者の羅川真理茂さんがかなり若いころにお描きになった大人気漫画です。絵柄も可愛いのですが、登場人物たちの心情がとてもよく描かれています。自分なら独身の頃に子持ちの親の気持ちをこんなに表現できなかったと思います💦
さて今回は、数ある『赤僕』の登場キャラクターの中でもキャリアウーマンの女性・安西律子さん(初回登場時42歳)についてです。
※今回の記事にはある程度の漫画のネタバレを含みますので、了解の上で続きをお読みくださいませ。
安西さんは春美パパの会社で「お局様」と呼ばれている女性で、高校生の娘さんが一人います。仕事にはとても厳しい女性のようです。
会社員として仕事をしながら、娘さんのお弁当を作ったり家事も手を抜かず頑張る安西さん。ところが会社ではお局様と呼ばれ疎まれ、家族も彼女が働いていることを快く思いません。
「仕事も妻としても母親としても何一つ報われていない」と嘆く安西さんに、春美パパは自分の亡き母親を重ねてどきりとします。
もうこれ以上家庭と仕事を両立するのは無理なんだと思った安西さんは辞表を出しますが、春美パパの「あなたはこの会社にとってなくてはならない大切な存在でした」という言葉に涙するのでした。
…最終的に彼女が家族とどうなるのかはここでは書きませんので、気になる方はぜひ続きをお読みくださいませ♪

一生懸命頑張っているのになかなか報われないお母さんか…

とても辛いわね💦
努力が報われないのはとても辛いですよね
安西さんは「仕事も妻としても母親としても何一つ報われていない」と嘆きましたが、彼女の気持ちがとてもよく分かります。
むしろ、一生懸命やればやるほど周囲から理解してもらえず…ってこと、ありますよね。安西さんの作るお弁当はとてもカラフルでおいしそうなのですが、高校生の娘さんは「こんな恥ずかしいお弁当持っていけない」って💦
ある意味、お母さんが子供のお弁当を作るのは当たり前のことなのかもしれませんが、一生懸命作っても「おいしいと言ってもらったことがない」のはきついです。
仕事にしても、安西さんはとても真面目な性格なのできちんとしたいだけなんですよね。それなのにトイレで悪口を言われてたりとか…まぁよくある話ではありますけど。
これは想像ですけど「家計のやりくりが大変」「うち共働きなのに貧乏なの?」というあたりのセリフからも、安西さんのご主人はそれほど高給取りではないと思われます。
だから安西さんが働かないと恐らくとても苦しい生活なのでは…?娘さんは私立高校に通っているのかもしれません。
家族のために一生懸命働いていても、仕事のせいで家事が滞りがちになることを責められるんだからたまったもんじゃないですよね。しかも夫も娘も手伝おうとしない。まぁ最後まで漫画を読めばそのあたりは明らかになるんですけども。
『赤ちゃんと僕』を初めて読んだのは中学2年生だったので「ふーん」って感じでしたが、安西さんと同年代になったいま、彼女の気持ちがとてもよく分かります。
女心の分かる春美パパはやっぱりステキだ!
春美パパはイケメンだから女性にモテると思われがちですけど、それだけではない!安西さんの良いところをしっかり見抜いていたのはさすがです。
辞表を出した安西さんは、春美パパの「忘れないでくださいよ あなたはこの会社にはなくてはならない存在だったんです 必要な人でした」という言葉を聞いて「救われた…」と涙を流しました。
自分の頑張りを認めてほしい、誰かに自分を必要としてほしい…って気持ちはやっぱりありますよね。私にもあります💦
相手の良いところをちゃんと見ていて、その人の気持ちに配慮することのできる春美パパはさすがにイイ男ですね♪
安西さんは春美パパの息子の拓也君と話して「本当にいい子なのは成績がいいとか手がかからないとかそういうことじゃなくて 人の痛みを分かることができる子なんだわ…」とつぶやきますが、これも本当にそうだと思います。
春美パパや拓也君みたいな男性がもっと増えれば、世の女性たちはもっと生き生きと社会で活躍しやすくなるかも…ね!

安西さん、良かったニャー!

同じような悩みを抱えている女性はきっとたくさんいると思うわ。