文字のない絵本!
馬場のぼるさんの絵本「11ぴきのねこ」シリーズの中でちょっと異色なのが「11ぴきのねこマラソン大会」です。
なんとこの絵本、1冊丸ごとながーい絵巻になっており、「文章」がまったく無くて絵だけなんです。珍しいでしょ?
物語は、ねこたちが住んでいる町で「マラソン大会」が開かれるというもの。ピストルの音とともに、11ぴきのねこを含む21ぴきの選手たちが一斉にスタートします♪
まず商店街からスタートするねこたち。沿道にはたくさんのねこたちが応援しています。テレビカメラや、仕事そっちのけでマラソンを観戦しようとするねこたちも…
作者の馬場のぼるさんは青森出身だからでしょうね、とれたてのリンゴを選手に差し出すかわいい子ねこの姿も♡
頑張る選手たちと沿道で応援するねこたちの他、まったくマラソン大会とは無関係のねこたちの生活模様もまた楽しいです。
公衆電話で長電話しているねこの後ろに「早くしろよチクショー!」とでも言いたげなねこたちが並んでいたり、ロケット基地を建設しているねこがいたり。
そして選手たちはだんだん疲れてきたり、ズボンがゆるんできたりしますwww
読むたびに新たな発見が!?
あらら…正解ルートはいったいどれでしょうか!?ぱっと見る限りではなかなか分かりませんよね…!
ねこたちは、とても心優しいです。マラソン大会なのでタイムを競っているはずなんですけど、鳥の親子がコースを横切っているときは、通り過ぎるまで待っていてあげてるんです。
この絵本はアニメにもなりましたけど、ねこたちはイライラするわけでもなく、足踏みをしながら鳥が横切るのを待っていてあげてました♡
マラソンも後半に差し掛かると、ダウンする者も出始めますが、ちゃんと救護所がありねこのお医者さんがいます。
このマラソン大会の日は「ニャゴニャゴまつり」というお祭りの日でもあるようです。ゴール付近には、タコ焼き屋さんや金魚すくいの屋台、アイスクリーム販売などたくさんのお店がいっぱいでにぎやかです。
ちょっとサボってマラソン大会を見に来た手塚治虫先生ねこ(!)と、手塚先生ねこが逃げないように見張っている編集者ねこの姿も!
そして、21ぴきの中で最後にトップでゴールしたのはもちろん、あのねこです♪ あとは、読んでのお楽しみ。
この絵本の良いところは、文章がいっさい無いためにかえって子どもたちの想像力をかきたててくれるところと、とてもたくさんのねこが登場するので、読むたびに「あれっ、こんなねこもいたのか!」と新たな発見があることですね。なかなか飽きません。
読後感は、とてもさわやかでほっこり♪
絵本のラストのページは、たくさん描かれているねこたちの表情が実にいいです。ほとんどのねこがニコニコ笑っています♪
「11ぴきのねこ」の大きな魅力のひとつは、この笑顔だと個人的に思ってます。ニッコリ笑ったねこたちの表情を見ると、ついつられてニコッとしてしまいます。見る者を幸せにする不思議な力がありますね~、馬場先生のねこたちには。
ちなみに、11ぴきのねこのまち・青森県三戸町では毎年5月に「三戸桜まつりマラソン大会」が開催されているそうです。
距離は10kmまででフルマラソンやハーフはありませんけど、楽しく走るにはちょうどいい距離ではないでしょうか?
よっしーの夫は何度かフルマラソンを完走しましたが、年齢的にもあまり無理はして欲しくないので、そろそろフルマラソンは引退して10kmぐらいにしてもらおうかなと思ってます。
やっぱり、健康のためとなると、フルマラソンよりはもうちょっと短い距離をゆっくり走るほうがいいですからね。また参加賞に11ぴきのねこTシャツなどがもらえるみたいです、これはすごく欲しいですね~♪
11ぴきのねこの町に行ってみたいですね
「11ぴきのねこマラソン大会」を読むたび、青森県三戸町とはどんな町なのだろうと想像してしまいます。きっと、素敵な町なんだろうな。
すでに旅行された方たちによると、三戸は町じゅういたるところに11ぴきのねこたちがいるそうですね♪
郵便局にはねこ局長さんがいて、ねこ局員さんも…それから、11ぴきのねこラッピングバスも走っているみたいですね!!