辻村深月さんの『かがみの孤城』久しぶりに本に夢中になりました!!

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2018年本屋大賞「かがみの孤城」って?

夏休みが始まったころ、中学生の長男が「読書感想文を書きたいから『かがみの孤城』という本を読みたいな。すごく面白いんだって!」と言い出しました。

『かがみの孤城』ってどんな本かなーと思ったのでちょっとググってみると、2018年本屋大賞を受賞した大ヒット作だとのこと。

ある理由で学校に行けなくなった中学1年生の女の子・こころちゃんが主人公のこの本は、きっと中学生に大人気なのだろうと思いました。

 


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近所の図書館で予約して借りようと思ったのですが、大人気作だけあってなんと約300人待ち!!こりゃいかんわ…というわけで、楽天ブックスで新品を購入!!

この本はページ数もかなり多いですし、ちゃんと読むかなぁと心配でしたが、長男は届くと夢中で読み始めました。以下はポプラ社さんのサイトからの引用です。

 

学校での居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた――

 

長男はかなり短期間でこの本を読み終えてしまい、「すごく面白いからお母さんもぜひ読みなよ!」と大プッシュしてきました。珍しいことです。

そこまで言うなら…と私も読むことにしました。なおこの本は最後に「あーーーー!!」とスッキリするので、詳細なネタバレはしません。ぜひみなさんが自分でこの感動を味わってください♪

 

なごみ
中学生の男の子が夢中で読んじゃう本…きっとすごく面白いんでしょうね。

よっしー
小学生の頃ハリーポッターに夢中になった子だから、こういうのが好きなのよね。

 

不登校の中学1年生の女の子が主人公です

物語の主人公は、中学1年生の安西こころという少女です。こころは中学校入学早々、クラスを仕切っている真田美織という女子から陰湿ないじめを受け、学校に行けなくなってしまいます。

美織みたいな子(教師ウケが良くて明るくて目立つんだけど陰で陰湿なことをする)って実際にクラスに1人はいるんですよねぇ💦すごくリアルな人物像だなと感じました。

学校に行けなくなった理由をお母さんに話せないこころちゃんの気持ちも、娘を心配しているんだけど時にイライラしてしまうお母さんの気持ちもどちらも分かる気がします。

 

 

こころちゃんの場合は学校で美織たちにいじめられたという明確な理由があるんですけど、長男に話を聞くと、いじめられているわけではないのに学校に来ることができない子もいるとか。

このぐらいの年齢の子供にとって、毎日学校に行くということは大人が思っているよりもずっと大変なことなのかもしれません…

こころはお母さんが勧めてくれたフリースクールにも通えずにいましたが、ある日突然部屋の鏡が光り、そこから奇妙な世界へといざなわれます。

鏡の向こうには不思議なお城があり、オオカミのお面を付けた少女「オオカミさま」と、やはり学校に行っていない6人の少年少女がいたのでした。

 

途中からどんどん物語に引き込まれた!

正直言って、本の最初の方はそこまで面白いとは感じなかったんです。「この女の子、最後には学校に行けるようになるのかなー?」ぐらいに思ってました。

ところが中盤あたりから「これってもしかして…なのかな?」と思ったことがことごとく当たっていて、うぉぉおぉお!!と感動。

伏線もかなりありましたが、パズルのピースを埋めるように謎が解き明かされていくのは本当に快感でしたね。

オオカミのお面を付けた少女の正体については、よっしーは最後まで想像ができませんでした。それを知ったらきっと衝撃を受けますよ~!

 

 

学校に行けないこころちゃんは当初「真田美織さえいなければ学校に行けるかもしれないのに…」と考えます。

これは当然のことですよね。大人だって「アイツさえいなければ」と思うことはあります。でも残念ながら、よほどのことがない限り相手を自分の思い通りにすることって難しい。

相手を変えられないなら、変わることができるのは自分だけなんですよね。もちろん、そんなに簡単なことではないわけですけど。

切なさと感動とほっとした気持ちと…読後感はいろいろですが、ハッピーエンドじゃないかなと思います。安心して読んでください♪

 

子供達に「お城」のような場所はあるのか

学校に行けなかった中学生の少年少女たちは「かがみの孤城」の存在にどれだけ助けられただろうかと思います。

学校はあの子たちにとってとても辛い居心地の悪い場所かもしれませんが、学校の他に逃げ込める場所、好きなことをしてもいい場所があるというのはきっとすごく安心なのでしょうね。

幸い、よっしーの息子たちは今のところ楽しく学校へ通っていますが…やはり、息抜きのできる場所は学校以外にも必要ですね。

 

 

すべての子供たち、今とても辛い思いをしている子たちは特にそうですけど、学校の他にも広い世界があって、居場所は学校だけじゃないこと、フリースクールの喜多嶋先生のような大人もいるんだということを伝えたいですね。

自分が決してひとりではないということや、世の中には自分の力ではどうにもならないこともあるけれど自分が変わることはできるということ。

中学生ぐらいのお子さんにはもちろんですが、大人にもすごくお勧めの一冊です。久しぶりに本に夢中になった気がします♪

 

なごみ
中学生ぐらいの子ってきっと悩みも多いと思うんですけど、前向きになってほしいですね。

よっしー
周囲の大人も、自分がかつて子供だった時のことを忘れてはいけないわね。