テレビ東京版アニメ・ジャングル大帝(新)のレオは悩み多き中学生?

ジャングル大帝は色の塗り間違いから生まれた名作!

ジャングル大帝と言えば、誰もが知る故・手塚治虫先生の名作ですよね。もともとは手塚先生が動物の絵本を依頼されたときに、白熱灯の下で作業したので黄色と間違えて白い絵の具を塗ってしまったことから思いついたそうです。

ホワイトライオンは決して『ジャングル大帝』の世界の中の架空の存在ではなく、いくつかの動物園の他、アフリカでも野生のホワイトライオンが確認されているそうですよ。

『ジャングル大帝』はこれまで何度かテレビアニメ化されていますが、よっしーがとりわけ印象に残っているのは1989年のテレビ東京版です。

このテレビ東京版の企画は1987年に始まり、手塚先生が最後に手掛けた作品の一つです。だから第一回の内容は原作に忠実な内容となっているんです。

 

 

手塚先生は1989年2月9日にお亡くなりになりましたが、テレビ東京版『ジャングル大帝』の放送が開始されたのはその年の10月12日です…

テレビ東京版『ジャングル大帝』は第一話を除けば、手塚先生の原作とはかなり内容が異なったものになっています。

※この記事にはアニメの最終回などのネタバレを含みますので、ご承知のうえで続きをお読みください。

 

にゃご
にゃご

そうか、原作とはかなりストーリーが異なるんだね。

よっしー
よっしー

私は原作も大好きだけど、このテレビ東京版のアニメもものすごく好きよ!

レオの声優さんは女性ではなく男性!

 

1965年版のアニメでは、レオの声は太田淑子さんが演じました。太田さんは他にも鉄腕アトムやリボンの騎士、ひみつのアッコちゃんなどたくさんの役で活躍なさっておいでです。

でもテレビ東京版では、レオの声を演じたのは女性の声優さんではなく男性の俳優・声優の古本新乃輔さんです。

『ドラえもん』ののび太くんなど、小学校高学年までの男の子は女性の声優さんが声を担当することが多いですよね。

どうやらテレビ東京版のレオは、人間で言えば中学生ぐらいの年齢のようです。タテガミの短さと、やや精神的に不安定なことが多々あることからそれが分かります💦

ライオンのオスのたてがみは1~2歳ごろから生え始めて、5~6歳ごろに完成するそうです。やはりレオは中学生ぐらいの少年だと考えるべきでしょうね。

 

バーバリーライオンの群れはオスしかいない!?

原作には登場しないアニメオリジナルキャラで、バーバリーライオンのマロディとその孫のアムジ・ケルルとその仲間のライオンたちがいます。

バーバリーライオンは黒いたてがみを持つライオンで、1922年に絶滅したと思われていましたが現在もわずかに生き残っており、モロッコの動物園で繁殖の取り組みがされているそうです。

通常、ライオンは1頭のオスライオンと複数のメス、そして子供たちで構成される「プライド」という群れで生活しています。

しかしマロディたちの群れはかなりたくさんのライオンがいるのに、オスばかりでメスが1頭もいない!?

 

バーバリーライオン

 

レオと同い年ぐらいのアムジとケルルは常に祖父であるマロディを慕っていますが、父親と母親はいないようなのです。

マロディたちの群れには、なぜメスがいないのでしょうか。アムジとケルルを産んだ母ライオンは、出産後に何らかの理由で亡くなってしまったのかもしれません。

ちなみに…レオに似た目をして可愛いほうが兄のアムジで、そうではない気性の激しいほうが弟のケルルです。

バーバリーライオンのマロディは時にレオと意見が食い違いますが、レオにとってはもうひとりの父のような存在なのかもしれません。

 

ときどき暴走してしまうレオ…

『ジャングル大帝』の原作のレオは常に強くてしっかりしていて動物たちのリーダー格です。そこには「迷い」がない感じです。

しかしテレビ東京版のレオは中学生のように、時に精神不安定になって暴走してしまう場面が見られます💦

そこまでしなくてもいいのに…という場面でちょっとやりすぎてしまい、みんなをドン引きさせてしまってパンジャの森を出たこともあります。

 

 

最初自分のことを「ぼく」と言っていたのに、ある時から「オレ」に変えてみたりwwwまさに中学生。

ケンカを止めようとしたのにみんなが自分の言うことを聞いてくれず、とうとう泣き出してしまったこともありました。

父親のパンジャであれば、みんなは素直に言うことを聞いたと思います。でもレオはまだ子供ですし、時々自分のやっていることにイマイチ自信がなくなったり暴走したりもするんですよね。

 

レオは食べ物をどうやってGETしているの?

 

レオたちが暮らす「パンジャの森」では戦ってはいけないことになっていますが、ライオンは肉食動物。

レオやライヤたちライオンは、食事はどうしているのでしょう…正直とても気になると思いませんか?

ライヤが「私たちは獲物を捕るわ」とはっきり言っているシーンがあります。また、驚くなかれ、たった1度ですがレオが森の外でガゼルを襲い、倒しているシーンが登場します。

そして悲しそうな目をしたレオは『仲間の命を奪うことなくパンジャの森だけで生きていけたら…』と思うのですが、ライオンですからしょうがないですよね💦

レオの友達のトニーはガゼルですが「レオとはなるべく森の中で会うことにするよ」と言うシーンがありますwwwそりゃそうですよね。

 

ある日、空から悪夢の流星が落ちてきて…

テレビ東京版の『ジャングル大帝』は決してミュージカル的な可愛らしい動物アニメではありません。時には思わず目を背けたくなってしまうような冷たい現実があります。

第三十九章の『悪夢』という話は、特に忘れられないものです。ある晩、空から流星が落ちてきました。

レオたちは流星が落ちた地点を見に行こうとするのですが、その場所から逃げてきた動物たちは次々と死んでいきました。

「もうこれ以上、進むわけにはいかない…」とてつもなくおそろしい何かを感じたレオ。実は、落ちてきたものは流れ星ではなく原子炉衛星だったのでした。

 

流れ星のような原子炉衛星

 

落下した原子炉衛星は極秘で回収され、被爆して死亡した動物たちの死体もまた回収されていきました。やり場のない怒りを込めて吠えるレオ。

小さなゴリラの子供は母親を亡くし、レオたちと一緒にパンジャの森で生きていこうとしました。しかし…被爆したその子もまた、倒れて2度と起き上がることはなかったのです。

動物たちは何も知らないまま、人間の作り出した原子炉衛星の自己によって被爆し、命を失いました。何となく『風が吹くとき』を思い出して背筋が凍りました。

 

1989年版『ジャングル大帝』の最終回はどうなった?

レオたちが住むパンジャの森を奪おうとする人間たちが現れました。必死に抵抗するレオたちでしたが、かなうわけもなく、どんどんやられていきます。

あのマロディでさえ、あっさりと銃で撃たれて命を落としてしまいます。やがてレオは戦っても何にもならないことを悟り、戦いをやめるように森の仲間たちに呼びかけます。

しかしその声は、人間のボスには届きません。レオは銃弾を受け、倒れてしまいました。ボス以外の部下たちには、レオの声が聞こえていたようなのですが…

果たして、最後にレオが願ったように、いつかまた森は平和を取り戻すのでしょうか。人間たちと動物たちが争うことのない「調和」が訪れるのでしょうか。

ちなみに…『ジャングル大帝』の原作のラストは、雪山で遭難して目が見えなくなったレオが、ヒゲオヤジを助けるために自分の身を投げ出し、その肉と毛皮を差し出すのです。

 

 

そしてレオの毛皮を着て何とか生き延びたヒゲオヤジが、家出して帰ってきたレオの息子のルネと出会うシーンがとても印象的でした。

『ジャングル大帝』の原作や昔のアニメと比較すると、ギャグなどはあまり出て来ずドラマ的だった1989年テレビ東京版の『ジャングル大帝』です。

そこに登場するレオはまだ中学生ぐらいの子供で、決して父親のパンジャのような大人ではなく、常に迷い、傷つき、ひとりではできないことが多いのです。

だからこそ、レオがあれこれ悩んだり仲間と一緒に力を合わせていく姿が素晴らしいと感じました。テレビ東京版の『ジャングル大帝』機会があればぜひじっくりとご覧ください。

 

にゃご
にゃご

お母さんが小学生ぐらいの子供と一緒に観るのにちょうどいいアニメだよね。

よっしー
よっしー

そうね、決して可愛い楽しいだけの「ほのぼのアニメ」ではないけれど、きっと得るものがたくさんあると思うわ。